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提督の決断・マグリットの海

週末はてーとく会議、その際団長のアイデアに乗っかって、国立新美術館で開催中の「マグリット展」を見てまいりました。

マグリットの名前を知らなくても、空に岩が浮いていたり、荒天の空を鳥型の青空が切り取ったりしている絵は、大概の人が知っているんじゃないでしょうか。私の高校時代の美術の教科書の表紙も彼の『大家族』でした。奇抜だなあと驚きつつ、あり得ないものを描いて目立ちたい人なのかなとか、勝手に納得していた覚えがあります。
でも今回、はじめて彼の作品をまとめて見て、印象がかわりました。面白がったり驚いたりしつつ一枚ずつ冷やかしながら、しかし一枚ずつでしっかと納得させられる感覚がある。それは当初、こういうのもアリだなこれも正しいな、という無難な見方だったものが、これ「が」正しいんだと変化することで得られた奇妙な安心なのでした。
思うに、風景や人物を我々が視野にいれるとき、脳の裏側で結ばれる像は、そのとおり風景や人物であることなど、果たしてありうるのでしょうか。
ない、と言い切ってもいいと思う。完全に心を無にできるタツジンの域なのです、きっとそれは。
眼に見える光景に重ねて、必ず映りこむ何かがあるハズです。抽象的には未来や夢、後悔やら絶望やら、「そのときの」思考。具体的には明日の仕事のことだとか、家族の食事のことだとか、好きな女のことだとか……。日常の意識が、絶えずニューステロップの流れるテレビ中継みたいなものである以上、我々は見たまんまをそのまま通過して排出する機械にはどうしたってなりようがない。画家がそれぞれの作品にこめた意図はさておき、人や家が飛んだり、木の幹に眼や鼻があったりするのって、むしろ視覚から我々が参加している世界の実像そのものといえるんじゃないでしょうか。
けれどしかし、いざそういうつもりになって観賞すると、マグリットの器用さが、多作ぶりが、貪欲が、なんだか少しだけいたましくなります。彼の認識――好奇や愛着や情熱などに華々しく彩られた中には、一抹の諦念もあるんだろうなと思えたから。作家は少しだけ断念して次の作品に向かう。テーマが何であるかはともかく、切り口が鮮やかなマグリットの絵は、その分潔さも鮮やかに揮発するのです。

……そんな気がする(笑
てーとく会議はまあ……お胸の話はしましたね。潮ちゃんは柔らかくて、浦風ちゃんは張りがある、とか。完全に同意である。
んで週があけて艦隊運営を含むわが日常ってやつに舞い戻り、ふと思ったのが、艦娘ってマグリット的だよねということ。
だって、ローファー履いて海の上に立っている少女、なんだぜ?




提督の決断・マグリットの海_f0071389_15230138.jpg
空に岩が浮かんでいるがごときシュールである。
文明が一度滅んだあとに未来人が艦娘の絵を見たら、ある種の暗喩か皮肉のこもった抽象画と感じるかもしれない……いやどうかなw





そういや、マグリット展のあとで寄ったアキバで買ったイラストコラムの本。誰が載っていて載っていないのか確かめもせずだったわけですが、もがみんに古鷹が掲載されていて嬉しい。第六じゃあ加古だけハブられてましたがw
でも金曜にくる重巡改二、加古ちゃん確定らしいですね! 第六戦隊三人目、こいつぁめでたいぜ。
「歩ける寝袋」を着てくるんじゃないかという一部の意見もあるようですが(笑)……艦隊随一の眠りキャラだからね! 私としては、古鷹のあの艤装とどう対比させたデザインになるのか、今からワクワクテカテカしております。

by sarok | 2015-06-09 16:38 | 艦これ | Trackback | Comments(0)

そこそこ年季の入ったマリみてスキーの、やるせない日常アレコレ。


by sarok