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グレイズ

めっきりさっぱり秋ですね。少し前まで、夏に忘れ去られた蝉がひっそり鳴いたりしていたんですが、なんだか静かになりましたね。あの蝉は仲間を見つけられたのか……。
衣替えの支度も済まないままに朝夕が冷え込むので、ちょっと大変。もっともわが四畳半では、冬物といってもしっかりまとめてあるというわけではなく、どこぞに転がっているのを引っ張り出すばかりなのですが。
そしてやたらと眠い。よく寝ていても眠い。さしてくたびれていなくとも、横になって何かしていると、いつのまにか鉛の重しみたいな眠気にぐぐっと引っ張られる。
食べる量も増えます。だいたい何を食ってもうまい。気が付けば明らかに消費<蓄積のカロリー摂取と相成っております。これじゃイカン余計な肉がつく、というわけでむやみに歩き回ったりするわけですが、涼しくなっているのはこの場合ありがたいですな。
私のはるか祖先は冬眠をしていた系の生き物だったのやもしれん、などとアホなことを思います。冬眠しなかった系の祖先の人たちもいるんだから、同じ仕事をしていてもこっちの効率が落ちても許してね! とか。
そんな理屈が通るかっちゅーの。

そんなわけで先日も、夜の入り口ごろにうろうろと歩きまわっておりまして。
ところで、東方界隈にてよく聞く言葉に「グレイズする」というのがあります。厳密には東方発祥の言い回しではないようですが、シューティング東方にては敵弾をギリギリで回避することで得点が入るシステムがあり、そこから転じて物事のボーダーラインに抵触するかどうかギリギリを「掠る」ことを指すことも。
東方のゲームをやっていると、グレイズのエフェクトは明確に確認、視認できます。「カリカリ」音がしたり火花のようなのが散ったり。
で、話を戻しますが、リアルで車との「グレイズ」を体験しました。
信号のない横断歩道で、大通りから入る横道、私は直進する側だったんですが、躊躇なく入ってきたところを見るに、おそらく直前の歩道でこちらの姿を確認できていなかったんでしょう。私の格好が全身黒づくめで、唯一目印になりそうな帽子は脱いで手に持っていたから、視認できなくとも仕方ないかと、後になれば思います。
いやしかし、ほんとに「掠り」ましたね。小型トラックのようでしたが、フロント部分が目の前を通過する時点でほとんど密着するような隙間しかなく、内輪差の関係で「巻き込まれる」と咄嗟に思い、無理やりに体を反らせましたが、右手の鞄はトラックの荷台にこすれて音を立てておりました。今思えば、足元の靴先とタイヤの距離はさらに近かったかもしれませんネ。踏まれなかったのがラッキーです。
車は少しスピードを落としましたけど、そのまま走り去り、私もそのまま歩いて駅へ向かいました。
正直なところそんなに驚かなかったし、腹も立たなかったんですが、だんだんと状況を振り返るたびにけっこうな「グレイズ」だったなあと思うことしきり。
そもそも歩道にいる私に気づいていなかったのなら、こちらがあとちょっと早く横断歩道に侵入していたらぶつかっていたのは想像に難くなく、これはやはり幸運であったとしておくべきでしょうね。
しかし、気をつけようとは思いました。むしろ自分が運転するときに、くれぐれもこんなことにならんように、と。
やはりああいうときって思考がスローモーションと化すのは本当ですねえ。トラックに再接近した瞬間の記憶は脳内再生してみてもゆっくりしていて、まるで映画の「マトリックス」の有名なシーンのようです。その中でしきりに鳴っておるのです、「カリカリ」「カリカリ」と。



中公の『毒の話』(山崎幹夫著)をしばらくぶりに読む。
以前、毒をネタにオリジナルの話をやろうとしていて、そのため読んだ一冊でした。他にもいくつか類似の本を読んだので、アフラトキシンだのアコ二チンだの、そういう名前は妙に覚えているのです。
わざわざほぼ絶版で手に入らなかった「ラパシー二の娘」を図書館で申請して読んだり、そういうことまでしていたくせに、肝心のネタがどういうものだったのか思い出せない始末(笑
しかし毒っていいよね。ロープレなんかで毒攻撃がメインになったりすることはあんまりないけど、なんだか好きです。
モンハン2ndgをやっていたときは毒属性武器が好物で、ひたすらモンスターを「グレープ」状態にして(そういうエフェクトが出る)遊んでおりました。3rdになって毒、麻痺武器が全般弱体化したのは残念でしたねえ。
さて上記の本はけっこう旧いもので、今は上書きされた情報もあるのだろうと思いますが、実に面白い一冊です。毒そのものよりそれが生み出す神や悪魔、またはそのような存在になったかのように振舞う人間について、あれこれ考えさせられます。
by sarok | 2011-10-30 14:30 | 雑記 | Trackback | Comments(0)

そこそこ年季の入ったマリみてスキーの、やるせない日常アレコレ。


by sarok